滋賀県東近江市で自らホップを育てるブルワリー、FLORA FERMENTATION

FLORA FERMENTATION(フローラ ファーメンテーション)の醸造所からホップ畑への道

東側に鈴鹿山脈、西側には琵琶湖がある滋賀県東近江市。鈴鹿山脈を源流とする愛知川が、市のほぼ中央を流れて琵琶湖に注いでいる。豊富な水と肥沃な土壌で、米や麦、大豆が盛んに作られてきた地域。

東近江市永源寺で、「農と発酵が織りなす最高のビール」をテーマに2024年から醸造を開始したのが、FLORA FERMENTATION(フローラ ファーメンテーション)だ。

FLORA FERMENTATION(フローラ ファーメンテーション)の醸造所

FLORAは「その土地ごとの植物たち・微生物たち」、FERMENTATIONは「発酵」を意味している。また、FLORAはローマ神話における花と豊穣を司る女神の名前としても知られていて、ロゴのモチーフにもなっている。

FLORA FERMENTATION(フローラ ファーメンテーション)のクラフトビール

FLORA FERMENTATIONを立ち上げたのは、滋賀県長浜市にある「長濱浪漫ビール」でのアルバイトで出会った3人。そのなかの1人である大西さんは、ニュージーランドのホップ畑で働いていた経験もある。

「醸造は農業の延長線上にある」という考えから、自ら畑を持ち、ライ麦やホップの栽培も行っている。

FLORA FERMENTATION(フローラ ファーメンテーション)のホップ畑

ホップはアサ科のつる性植物で、支柱に巻きつき、5メートルから品種によっては10メートルの高さまで伸びることもある。

FLORA FERMENTATION(フローラ ファーメンテーション)のホップ畑

鈴鹿山脈がある東近江市永源寺付近は林業も盛んな地域。「日本では支柱に単管パイプが使用されることが多いけれど、僕は断然丸太派です。」と話す大西さん。

丸太はかなり頑丈で、成長したホップの荷重を確実に支えることができるし、釘などを打って加工がしやすいとのこと。また、1本あたり1,500~2,500円程度と安価に丸太を手に入れられたのだとか。

FLORA FERMENTATION(フローラ ファーメンテーション)で栽培しているホップ

「球花」と呼ばれるホップの花の部分を割ると、黄色い粒「ルプリン」が。ここからビール特有の苦味や香りが生まれる。チヌークという品種のホップからは、グレープフルーツのような、いわゆる柑橘系の香りが。

FLORA FERMENTATION(フローラ ファーメンテーション)で栽培しているホップ

7月中旬から8月上旬がホップの収穫時期。自らの手で育てたホップが使われたFLORA FERMENTATIONのビールが完成し、飲める日が楽しみだ。

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FLORA FERMENTATION(フローラ ファーメンテーション)の醸造所
FLORA FERMENTATION(フローラ ファーメンテーション)の醸造所
FLORA FERMENTATION(フローラ ファーメンテーション)の醸造所

FLORA FERMENTATION(フローラ ファーメンテーション)
Web:https://florafermentation.blog/
Instagram:@florafermentation
※タップルームは無し

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