【旅行記】静岡・三島で湧水を巡りクラフトビールを飲む

みしま未来研究所で反射炉ビヤのクラフトビール

ずっと三島に行きたかった。一番最初のきっかけは、池袋西口で開催された「としまビールフェス」というイベントだったはず。そのときの出店ブルワリーが、静岡三島や沼津のあたりのところが多くて、そんなにブルワリーがたくさんある場所なら一度は行ってみたいなーくらいに思っていた気がする。

それ以来、たびたび三島にゆかりがある人と出会って、三島の良さを聞いて、その度に行きたい気持ちが強まっていた。同じく行ってみたいという友人がいたので、その時が来たのだと初めての三島に行ってきた。

目次

沼津港で朝ごはん

静岡県の東部に位置する三島。東京から三島までは新幹線を使えば1時間かからないくらい。鈍行でも2時間ちょっとで着く。ゆったり鈍行で向かおうかなと思っていたら見事に寝坊して、急遽新幹線に切り替えた。それくらいの気楽さでいける距離感なのはありがたい。

友人がカーシェアを手配してくれたので、三島から沼津港まで車で。

沼津魚市場
せきの

友人おすすめのお店「せきの」で朝ごはん。海鮮丼の種類の多さに悩んでしまうが、「沼津に来たなら何食べる?鯵でしょ」と書かれていたのと、私の出身が千葉県なこともあって、なめろう丼にした。

せきの なめろう丼

なめろうは、アジを味噌や薬味と一緒に包丁で叩いた料理。千葉県の代表的な郷土料理だったりもする。

富士山から流れ込む栄養豊富な湧水が駿河湾に広がり、黒潮(日本海流)と混じり合うことで動物性プランクトンが大量発生し、それを求めてアジが集まり育つ。そして駿河湾特有の激しい潮流がアジの筋肉を鍛え、身を引き締める。その結果、沼津の地アジは脂のノリが良く、身が締まって、旨味が強くなるという。

沼津港
発泡スチロールのなかには、魚や貝が入って売られていた。

道中、ワサビを目にすることが多かった。静岡県はワサビの生産量が全国一位であり、栽培発祥の地でもある。ちなみに日本で採れる野菜は米などと共に海外から伝来したものも多いが、ワサビは日本原産の固有種。

そういえば、コイツも何度も見かけた。「ヒモノラ」という名前で、2022年に沼津港で初めて目撃情報が寄せられた、足が独自進化して二足歩行する謎の「味確認生物(UMA)」らしい。

そして、干物形態、歩行形態、遊泳形態へと三段変形する生態を持ち、現在も「ヒモノラ沼津研究所」を中心に大規模な調査・捕獲作戦が展開されているらしい。めちゃくちゃ気になるぞ。

沼津港を散策していたら、時間は10時半くらいになっていた。駐車場にどんどん車が入ってきて、いろんなお店が賑わい始めていた。沼津港でピークタイムを外そうと思ったら、朝早めの時間に来るか、お昼どきの後に来るのが良いようだ。

国道1号

次の目的地へ向かう車中で、国道1号を発見。数ある国道のなかでも一番最初に名付けられた道だと思うと、感慨深いような気がしてくる。東京都中央区の日本橋を起点に、神奈川、静岡、愛知、三重、滋賀、京都を経由して、大阪府の梅田に至る国道1号。大まかには東海道を踏襲している。

ちなみに余談で、日本の国道は2026年時点で1号から507号まであり、合計で459本ある。507号まであるのに459本しかなく足りないのは、途中に欠番があるかららしい。

水の都三島①:柿田川湧水群

三島は水の都なんだと、歩いていると感じる。約1万年前の富士山の噴火によって、三島溶岩流と呼ばれる水をよく通す地層がつくられた。富士山や上流域で降った雨と雪が地下に染み込み、三島溶岩流のなかをゆっくり通って、三島周辺で湧き出している。地下水が湧き出すまでの期間は、26~28年と言われている。

水が湧き出す場所の一つ、柿田川湧水群のある柿田川公園へ。土がボコボコと舞い上がっていた。

柿田川湧水群
柿田川湧水群

湧水だけが水源の柿田川は全長約1.2キロメートルで、日本で最も短い一級河川。狩野川(かのがわ)と合流し、沼津港から駿河湾に注ぐ。

柿田川湧水群

柿田川公園の第2展望台からは、紡績工場が昔利用していた井戸から水が湧き出しているところを眺めることができる。三島に行く前から写真で見てはいたけれど、想像以上に大きな井戸だった。

柿田川湧水群

柿田川の公園の展望台は、階段を下った先にある。今までの人生で、展望台は全て登った先にあったから、意外だった。

柿田川湧水群

湧水に直接触れることができる、湧水広場。夏になると、水遊びを楽しむ親子連れでにぎわうらしい。我慢できず素足で水のなかに入ってみたところ、とても冷たくて気持ちよかった。しばらくすると足の感覚が怪しくなってきたので、慌ててあがった。

沼津港の「さすよ亭」でテイクアウトしたあじたるサンドをベンチに座っていただく。手作り食パンにアジフライと、浜名湖産青のりと沼津抹茶の緑タルタルが挟まっている。アジがふんわり。

柿田川公園
住所:静岡県駿東郡清水町伏見71-7
アクセス:伊豆箱根鉄道駿豆線「三島広小路駅」から徒歩25分ほど
Web:https://www.town.shimizu.shizuoka.jp/toshi/toshi00054.html

水の都三島②:白滝公園

三島駅あたりに戻り、カーシェアを返却。運転してくれた友人に感謝。そこから歩いて5分くらいの白滝公園も、水の都らしい景色が広がっていた。

白滝公園
桜川沿いで休憩している人たち。気持ちよさそう。
白滝公園

木陰のベンチも、街歩き中の休憩にちょうど良い。

白滝公園
住所:静岡県三島市一番町1-1
アクセス:JR東海道本線「三島駅」から徒歩5分ほど
Web:https://www.mishima-kankou.com/spot/480/

白滝公園のすぐ近くにある「ジンジャーブックスカフェ」。空色の扉が可愛らしい。ずっと手元に置きたい本、大切な人にプレゼントしたい本をテーマにしたセレクトされた書籍が置かれている。お店のインスタで気になっていた本と、面陳されていて気になった本を2冊購入。

ジンジャーブックスカフェ

ジンジャーブックスカフェ
住所:静岡県三島市芝本町3-10
アクセス:JR東海道本線「三島駅」から徒歩8分ほど
Instagram:@ginger_books_cafe
Web:https://gingerbooks.base.shop/

待ちに待ったクラフトビール

川沿いを少し歩いて、「みしま未来研究所」へ。幼稚園をリノベーションした場所だと聞いてはいたけれど、確かに外観は幼稚園そのまんまだった。大きな芝生の園庭テラスでくつろいでいる風景は、それはそれで絵になる。

みしま未来研究所

みしま未来研究所の一画にある「cafe&bar Blooming」は、壁一面に冷蔵庫。三島沼津のものをはじめとして、いろんな種類のクラフトビールが並んでいる。

Cafe & Bar Blooming

沼津港で朝ごはんを食べ、三島の街を歩いて、待望の1杯目のビールをここで飲もうと考えていたのだけれど。なんという偶然か、静岡県伊豆にあるブルワリー「反射炉ビヤ」のビールリリースイベントが開催されていた。

リリースイベントに参加していなくてもビールは飲めるとのことで、今日の一杯目は反射炉ビヤの「せせらぎモヒートALE」に決定した。

みしま未来研究所で反射炉ビヤのクラフトビール

ミントの清涼感がすーっと抜けていく。昼過ぎまで歩いた初夏の一日の一杯目に、爽やかさがベストマッチ。ミントは三島で栽培されたものが使用されている。

cafe&bar Blooming
住所:静岡県三島市中央町6-2
アクセス:JR東海道本線「三島駅」から徒歩10分ほど
Instagram:@blooming.miraken
Web:https://mishima-mirai.com/blooming

次の目的地に向けて歩いていると、ベアードビールのタップルーム「ビールステーション三島」を発見。REPUBREWの「スライダーハウス」も見かけたし、三島には本当にクラフトビール屋さんが多い。

根継商店
根継商店

偶然見つけたところだと、「根継商店」という場所もユニークだった。お店に入ると本や木工小物などが販売されていて、セレクトショップのようなお店なのかと思いきや、奥の方にはDIYスペースがあり、その場で木材を購入して工具も借りて、何かを作ることもできるというのだ。

もし住んでいるのがこの近くだったら、棚なんかを作りにここに通えたら楽しそうだなと思った。

根継商店

TIELS BREWING で飲み比べ

三島でのクラフトビール2軒目は、「TIELS BREWING」へ。ブルワリー名の由来はオカメインコで、オーナーがインコ好きなことから名付けられたとのこと。

TIELS BREWINGの外観

ロゴもオカメインコをイメージしたもの。スタンダードなペールエールやIPAから、沼津産の寿太郎みかんをふんだんに使用した「摘果寿太郎ヘイジーIPA」だったり、箱根で採れたとうもろこしを使った「スウィートコーンラガー」だったりと、地元の農作物を使ったビールも多くつくっている。

TIELS BREWING

好きな3種類をミニグラスで選べる飲み比べセット。少しずついろんな種類のビールを飲めるのがありがたい。醸造設備が店内のすぐ目の前に。

TIELS BREWING
TIELS BREWINGのプルドポーク

特製BBQソースで味付けされたプルドポークが、口に運ぶ手が止まらなかった。リピート率ダントツというのも納得。

TIELS BREWING / TIELS TEA & TAPS
住所:静岡県三島市泉町2-1
アクセス:JR東海道本線「三島駅」から徒歩13分ほど
Instagram:@tielsbrewing
Web:https://tiels.jp/

水の都三島③:源兵衛川

沼津三島の旅も終盤に差し掛かってきた。気になっていた源兵衛川を歩いて三島駅方面に戻る。源兵衛川は、三島の市街地を流れる全長約1.5キロメートルの農業用水路。

この源兵衛川、川の流れに並行して飛び石がある区間があり、川を歩くことができる。例えば京都の鴨川など、飛び石がある川は大人になった今でも渡りたくなる性分なのだが、横切らないタイプは初めてなので、一層心が躍る。

ちなみに先ほど飲んだ「せせらぎモヒートALE」のラベルイラストのモチーフも、この源兵衛川だ。

féte三島醸造所で締めくくり

三島駅のすぐ近くにある「féte三島醸造所」で旅の締めくくり。元々沼津で「aiai」というお店を営んでいたところから、三島でビストロ併設の醸造所をオープン。地元の食材を使った料理を、地元のビールと一緒に楽しめる。

冒頭で触れた「としまビールフェス」にも féte三島醸造所が出店していて、そのときは確かピーマンを使ったクラフトビールを出していた。意外にも美味しかった記憶が残っていて、立ち寄りたかった場所。

友人と一日の振り返りをしつつ、締めの一杯。時間の兼ね合いで料理はピクルスとラザニアだけ注文したのだけれど、今度来たときはフード含めてゆっくり食べて飲みたいな。

féte三島醸造所
住所:静岡県三島市一番町10-8
アクセス:JR東海道本線「三島駅」から徒歩3分ほど
Instagram:@fete.mishima
Web:https://www.fete-mishima.com/

あとがき

いろんな人から「三島はいいぞ」と聞いていたので期待値がそれなりに上がっていた。けれど確かに白滝公園や源兵衛川など街の至るところに綺麗なせせらぎがあって、憩いの場になっていて、ユニークな飲食店もあって、暮らしやすそうな場所だなと感じた。

そしてやっぱり、東京からアクセスしやすいのは良い。帰りも1時間くらい新幹線に乗れば東京に戻れてしまうと思うと、気が楽だった。行きはそれなりに時間がかかっても、移動自体を楽しめるのだけれど、帰りは短めにできた方が嬉しくはある。

そして時間の都合で見かけてもスルーするしかなかったクラフトビール屋さんが多々あったり、気になっていた本屋さん「リバーブックス」にも行き損ねたので、また沼津三島に来ようと思う。

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